2014年10月12日日曜日

こども寺子屋〜理由があるから続いている

当山の『こども寺子屋・サタデースクール』は相も変わらずマイペースで隔週土曜日に開校しています。朝7〜8時のたった1時間。特別なことはなく、お勤め、作務(そうじ)、法話のひたすら繰り返しです。周囲には「まだやっていたの?」と驚かれることもしばしばです。関係ない者にとってはその程度でしょう。それでも20年続いています。

昨日も開かれました。季節は秋から冬に変わろうとしています。境内には落ち葉が目立ち始めました。開校前、箒でそれを拾い集めていると続々と子供たちがやってきました。それぞれ箒をもち手伝ってくれました。そして7時を迎え、手を洗い、お勤めをしました。

この日は後に法事を控えていました。だから少し短縮で進めました。子供の1人が「なにがあるん?」と訊くので、「今日は大勢の人が来る法事じゃ」と答えました。「そういえば、サタデー(子供たちは寺子屋のことをこう呼ぶ)にきていた兄ちゃんも来るんよ」と付け加えますと、「ほんなら箒でキレイにしとこう」と言ってくれて、みんな一列になって境内にキレイな「箒目・ほうきめ」をつけてくれました。箒目とは、境内の土に波のような模様を残すことです。とてもキレイです。いつもは境内で遊んで帰る子供たちも墨のほうを歩き、駐車場でボール遊びをして帰っていきました。

よく「寺子屋の必要性」みたいな難しいインタビューを受けますが、そんな大それたことはわかりません。ただ続けていると、繋がりが生まれて、流れが出来て、自然となっていくのだなぁと感心させられる場面に出会うことが出来ます。それだけです。「まだやっていたの?」と問われれば「はい、まだやっています」と答えるだけです。続けることに理由がつくのではなく、理由があるから続いているのです。

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