2014年5月2日金曜日

ありがたいから「リエキ」は「リヤク」に変わる

手作りしてモノを販売していると値段で悩みます。手間暇かけて作り上げたモノの値つけなんて作者には無理だと思います。そして聞こえてくる「高い、安い」という言葉に一喜一憂したりしている……。

でも私の場合、作り手が「坊さん」なので、それがわかると突然「ありがたいいですね!」とすんなり買われていったりします。なんとも複雑な感覚ですが、よくよく考えてみれば「利益」という言葉は、「リエキ」とも「リヤク」とも読めるわけで、その線上に私は立っているのかな? なんて考えてしまいます。「ありがたいいですね!」は正にその境界線を越える瞬間かもしれません。




それなら坊さんが作る「モノ」だけがありがたいのか。これを突き詰めると興味深く流通を観察したくなります。自分の欲しいモノ、作れないモノ、代わりになるモノ、元気が湧くモノ、助けになるモノ、明るくなれるモノなどなど、なんでも「ありがたい」からお金を払うのでしょう。漢字には「有難い」もあれば「在難い」もあるわけで、どちらも「得難いモノ」に対しての感謝、そしてその作品、作物には見えない影なる力「おかげさま」にリヤクを観じ、リエキを得ているではないか。そう考えれば、この手で作り出すモノ全てにものすごい可能性が含まれていて、それは全ての人々が出来る作業であると思えてくるのです。日々の仕事で行き詰まりを感じたならば「私の作品(仕事)は誰にとってありがたいのか?」と問うて、弾みを付ける方法もあるような気がします。

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