2014年7月24日木曜日

朝顔と寺子屋

父は朝顔作りの名人でした。今は老いて引退しましたが、あんどん、切り込み、大輪、水耕などあらゆる栽培方法で楽しませてくれました。その父の名言に「朝顔は50年やったと言っても、しょせん50回だから」というのがあります。モノゴトのチャレンジは無限のような錯覚を抱いていても、時間と季節との関係が不可欠で、こと植物はいくら作りたくても年ごとの栽培となるわけです。半年以上かけて仕込んでも、咲くのは一朝。昼前には萎んでしまうのです。

高蔵寺の『夏休みこども寺子屋』は平成10年から開校し、今年で16年目(途中1回休校)となりした。合計で15回、毎月の『こども寺子屋・サタデースクール』は300回を超える計算になります。毎回、特別変わったことをしているわけではありませんが、信仰と躾(しつけ)をテーマに背伸びをせずにやってきました。

去年まではしゃかりきにチラシを配布していましたが、今年はネットと最小限のご案内のみでもかかわらず、募集告知前から申込みが殺到し、例年の倍の子供たちが集まりました。申込みはFAXのみで、問合せは電話のみ。開校前々日には保護者においで頂き、修行衣を授与。親御さんからしてみれば、たった半日の開校では手間のかかることをお願いしました。それにも関わらず、すべての方がキチンと決まりに則って速やかに対応して下さいました。子供たちも、いっけん大人しい子ばかりかな?という印象でしたが、手のかかる子供はおらず、レベルの高いこぼんさん修行を体験できたと思います。

よく人は「昔の子供は……」と今を比較して大人しい現代っ子を卑下しますが、決してそれは鵜呑みできる意見ではなく、徐々に子供の意識も進化している。「今の親は……」と嘆くのもちょっと短絡的であり、メールなど簡易は人付き合いではないものを、発信元がちゃんとお願いすれば無責任なやりとりにはなりません。

父の言葉ではありませんが「寺子屋は15年やったと言っても、しょせん15回だから」、でも確実にその中で去年よりは大きな花を咲かせているような気がします。

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