2014年7月9日水曜日

知恵と智慧は違う

知恵と智慧は違います。仏教でこれを説くと「御仏の慈悲が……」なんて言葉が出てきて、よけいややこしく理解を遠ざけてしまうような気さえします。受けとめ方によっては、知恵は浅はかで智慧こそ有意義なものというような誤解も生まれてしまいます。

単純に噛みしめて素直に説明すると、知恵は知識とアイデアを融合させたもの。大きなことを動かすというより、些細なことを創意工夫してより良くすることをいいます。「ちょっとしたヒント」だと思ってもらって間違いではないと思います。この知恵を姑息に使ってしまうと、知恵の前に「悪」がついたり、「入れ」がついたり、あまり感心される結果にはなりません。

智慧は経験から沸き出るもの、、相手を深く想い、全体を把握して、大きな結果すべてを善い方向に収める力を指します。知恵をアイデアと説くなら、こちらの智慧はトータルデザインのようなイメージかも知れません。

知恵は良い悪いを選別して注ぎ込む、いわば小さなモノを完成させる工具、智慧はすべてを包括して大きなシステムをカタチにする工場。それは両方が不可欠だと覚えておきましょう。そして大事なのはどちらも使いこなすこと……これは経験(実践)を重ねるしかありません。机上の屁理屈では何も動かない。これを最も肝に銘じておくべきだと思います。

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