2014年7月8日火曜日

怒りの沸点概論

今日は午後から倉敷芸文館で講演をします。民生委員の大会です。あまり立つことのない大きな会場で今から楽しみです。

さて「怒りの沸点が低くてすぐに怒ってしまう」そんなお悩みをよく受けます。じっくり話を伺うとすごく興味深くて、こちらの質問にも徐々に声を荒げてきます。本当に カンシャク玉です。先日も電話で、墓地についての質問を受けました。境内の空き地は墓地になるのか?そんな質問でした。私は法要前でしたので、その旨をお断りして端的にご説明しました。しかし話は一方通行で、どんどん別の供養話に展開して支離滅裂。私は整理をして最初の疑問に戻り諭そうとしました。すると「ご住職は短気ですね!」と切られてしまいました。しばし唖然(・・;)

結局、怒るとなにが問題なのかを突き詰めると「冷静に解釈できない」「落ち着いて対処できない」という情況を招き、せっかくの結果も悪い方向に収まってしまう。もしくは良くない印象を与えて価値を下げてしまうことにあります。それはすごくもったいないことです。私の知り合いにもすぐに熱くなる人がいますが、その人についたキャッチフレーズが「正論が間違って聞こえる男」、傑作でしょう(笑)

相談というのは、ほとんどが質問にすでに答えが出ている場合が多くて、この相談にもちゃんと出ています。それは「怒りの沸点が低い」という部分です。これを本人が解っているのだから簡単です。沸点を高く設定するか、沸点が低い穏やかなの人間関係を気づけばよいだけのこと。感情を温度で診ることが出来ているなら簡単なことで、自分にとっての「適温」を探せばよいだけのことです。

ついでに説くなら、沸点が低いことの利点も見つめてみるべきです。沸点が高いことが必ずしも立派なことではないという角度から、低いから何が出来るのかを問うてみると面白い。もう少しつけ加えれば、自分の感情の温度が読めているなら、他人の温度も読めるでしょうから、いろいろ観察してみると沸点の活用法が見つかります。また、沸点が低い人に限って、他人には熱湯のような意見を投げかけて挑発したり、大事なところで冷たい水を差すような言動をとったり、けっきょく沸点が低いのは自分のエネルギーだけでなく、自分の蒔いた種で他人のエネルギーを増幅させて、高いカロリーを一気にとりこんでしまっているのです。

感情の沸点を観るときに役立つヒントは「自力」か「他力」かということです。穏やかな人は「自分のせい」、短気な人は「他人のせい」、この根本はかなり影響しています。温度は「自分のせい」と思えば下がり、「他人のせい」と思えば高騰します。それだけのこと……ちょっと冷静に分析してみてはいかがでしょうか。短気には無理かもしれませんが(笑)

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