2014年4月22日火曜日

欲を生成してエネルギーとせよ!

一泊で上京していました。おかげさまで昨日、無事に銀座での個展が閉幕し、その後片付けをしてきました。大盛況だったそうで新たなファンの方も増えたとのこと。安堵とやる気が交錯する不思議な気分です。

先日の夜の法話会『抜苦与楽(ばっくよらく)』で話題にした「欲」の法話はかなり反響がありました。仏教は「欲を完全否定」というのが一般の人の印象みたいで、欲を肯定しただけで「えーーー!?」と驚きの声が上がっていました。禁欲こそ僧侶、仏教の美学だと思っている人が大半でした。


真言密教では欲を肯定しています。ロケットが飛び立つとき、大気圏を抜けるまでは莫大なエネルギーを消費します。置き換えると人間にとっての欲は、目的に向かうための「初期段階のエネルギー」という捉え方をします。例えば、モテたい!という欲があると自分を磨くでしょう。その意識で大きく容姿を変えていきます。そこからご縁が拡がって幸せをつかんだなら、その欲は毒ではなく浄いエネルギーだといえるでしょう。そのような考え方で欲を捉えると自分の内側には無限のエネルギーを貯えていることに気づけます。

大事なのはその生成方法です。石油だって原油のままでは使えません。原油を車に給油してしまうとその瞬間に壊れてしまいます。しかし正しい方法で濾過し生成をしたならば、ガソリンにも灯油にもなるわけです。自分のもつ我欲も正しい生成方法を身につければ人生の燃料になる。その生成方法を説いたのが真言密教であり、正しい修行法を身につければ、どんな苦難にも役立つエネルギーを自発させることが出来る。顕教とはまったくちがう観点から説いているのが密教なのです。

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