2014年3月3日月曜日

禍を転じて福となす

昨日の補足。「写経」をするにあたって一番大切なことを忘れていました。それは「明かり」です。灯明も必要ですが、それ以上に手元の明かりが大事。光量で集中力が変わります。昔と違い、照明の明るさは現代人にとっては不可欠なもの。自然光なら窓際がベストです。また見て写すのか、透かして写すのかでも明かりの役割は変わってきます。

さて、今週もポッドキャスト版の『拝、ボーズ!!』が更新されました。これはエフエム倉敷で14年も続いているバラエティ法話番組です。私と噺家であり僧侶の桂米裕さんとでかけあいトークをしながら法話を展開するという内容です。台本は一切なしでテーマを決めて手探りのまま進行していきます。笑いながら仏教が学べますので、ぜひきいて聴いてみてください。

◎『拝、ボーズ!!podcast

この番組で先週話題となった「厄払い」。神社のそれと真言宗とでは何が違うのか?かなり突っ込んだ内容となりました。詳しくは聴いてもらいたいのですが、文章にすると理解しやすいので簡単に記しておきます。



世間一般に節分前後にその年の厄を払い、1年の無事を祈ります。神社では「払いたまえ、浄めたまえ」と簡潔にその儀式が執り行われます。真言宗で「星供養/ほしくよう」と呼び、寺院によっては一週間の連続祈祷を行います。その違いは何か?

神社では「払い」に重点を置いていて、その人に積もっている汚れを浄めて善しとします。一方、寺院(真言系)ではその「厄」も自身から発生したモノとみなして、それらを毒から薬へと転化させる祈祷が成就させて吉とするのです。「禍を転じて福となす」とはここから発生した諺です。

どちらに優劣があるか?という問題ではなく、コリをほぐすマッサージの如く、今の疲れを癒やすのか、根本の体質改善を施すのか。そういう違いだと認識しておけばいいでしょう。

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